ひどく疲れやすい、すぐ寝込む、気力がない
夕方になると熱っぽくなる
うつ病なのか? と思ったことがある

など、女性で鬱っぽい症状をお持ちの方は
鬱でなく橋本病を疑ったほうがよいと思います

橋本病のやっかいなところは
きちんと病院の治療をしても
いろいろの問題が解決しない場合が多いことです

  • 薬ではあまり改善しなかった方
  • この病気と一生付き合わなくてはといわれて困った方

一度東洋医学で考えてみませんか?

この記事では

  1. 橋本病の基本
  2. 東洋医学的な分析、対処

などを考えたいと思います

甲状腺機能低下症、橋本病とは

女性に多い病気です

甲状腺が自分の免疫によって攻撃され
甲状腺ホルモンが不足してしまう病気です

甲状腺ホルモンは身体を元気にするホルモンなので
不足すると疲労感や冷え症などの症状が現れます

他にも

  • 身体の重だるさ、筋力の低下、強い眠気、気力の低下
  • 喉の違和感、卵巣の機能が低下、脱毛、便秘
  • 足やまぶたのむくみ
  • 便秘、無月経、低体温、皮膚が乾燥、夏でも無汗

などの症状が出ることがあります

気力の低下や眠気などから
うつ病と診断されていることもあります

橋本病の原因は不明

現代医学で、原因は不明です

ですので
甲状腺ホルモンを直接補充する治療が主です

橋本病は標準的な治療で改善しないことが多い

甲状腺ホルモンの補充ですが
薬を服用して数値が正常になっても
疲労感や冷え症などが充分に改善できないケースが多いようです

橋本病を東洋医学で考える

症状によって東洋医学の対策は違ってきます

東洋医学ではその方個人の体質や年齢
などを考慮しなければいけません

ここに書くのは一般的なお話になります

東洋医学はまず陰陽五行をわけます

陽証と陰証です

陽証の橋本病では

橋本病には陽証で身体の機能が亢進している患者さんは少ないです

ホットフラッシュやめまいなどをお持ちで
たまたま甲状腺の数値が少ないと
陽証でも橋本病だと診断されることがあるかもしれません

バセドウ病でしたらいらっしゃるかもしれません

鍼灸治療は陰陽の調節だけで十分なことが多いです

陰証の橋本病では

体の中を流れる気血栄衛の不足している方が多いです

こちらは飲食物をしっかり吸収できるようにします

患者さんにも栄養指導をさせていただくことが多いです

五行学説から見た甲状腺の病気

疲労や身体が重いのは脾臓です

気力の低下や動悸は
呼吸の乱れからですから肺臓になります

呼吸が上手くいくように
身体をゆるめると上手くいくことが多いです

便秘、低体温、皮膚が乾燥などは
気血栄衛の不足になりますので
気血栄衛を作る脾臓や胃腸の治療をします

東洋医学の治療

東洋医学では現代医学のように
直接原因を取り除く治療ではありません

陰陽虚実を補瀉していくのが基本です
足りないものをったり
邪魔しているものを取り除いたりして

みなさんの身体が本来持っている
病気を治すちからを取り戻すのが目的です

橋本病の場合は

気血栄衛や先天、後天の精の不足が主に治療対象です

不足ですから
新しく作っていくのですが

1、五臓六腑の調節をして強い臓器から
  弱っている臓器を助ける方法

2、胃腸や呼吸の調子を整えて
  食事を吸収しやすくして
  新しく気血栄衛を作っていく方法

などがあります

はり治療で食事の吸収を良くする一方
患者さんご自身が普段の食事の中身を良い物にしていくと
難治といわれる橋本病であっても
治療期間が短縮されます

関連リンク

バセドウ病の治療

自律神経とは 

自律神経失調症の治療