「自分の体は自分で守れ」
健康や医学のひとつの理念として
「自分の体は自分で治す」という事をお話しました。
これからの高齢化社会において
自分の面倒は自分でみていかないといけません。
誰も助けてくれない時代がそこまできています。
最近では現代病と言われるものが、まん延し
それに乗じて何でもかんでも病気にしてしまう傾向があります。
しかし、その度に医者や病院に行っても、
すぐに診てはくれません。
診療所や病院には患者があふれ
医者や看護師の数が圧倒的に足りていないからです。
言い方は悪いですが
風邪をひいたくらいで医者にかかっては
対処しきれない現状がそこにあります。
大勢の患者が病院に押し寄せれば
当然、全員をすぐに面倒みることはできません。
高齢化社会で、病人は増える一方。
そして、医者と看護師は足りない。
そんな状況で、病気になったらどうしますか?
それなら自分で治すしかありません。
そして、それ以前に
病気にならない対策が必要となってくるのです。
「自分の体は自分で守れ」という理念。
これからの時代、病人があふれかえると予想されるのであれば
自分のことは自分で考えなくては生きていくことはできません。
つらくても、しんどくても
誰も相手にしてくれない時代がくるかもしれないのです。
もちろん、病気の全てを言っているのではありません。
先天的な病気や不治の病い
自分ではどうにもならない病気はあります。
これは、何をもおいて、全力で治す必要は出てきます。
ですが、自分の不摂生や不注意から起きた病気や調子の悪さは
未然に防ぐことができますし、自分で何とかしなくてはなりません。
東洋医学は、そんな知識を教える学問でもあるのです。
「自分の体は自分で守れ」
これは、今後、最重要課題になってきます。
ここでは、しつこく扱っていきます。
そのための話をしていきます。
自然が変化すれば、人間も、その自然の中で対応していく
当たり前の話ですが、人間は自然の産物であり
人工的な物ではありません。
自然の物を食し、自然の環境で育ち、生きています。
自然が変化すれば、人間も、その自然の中で対応していく。
これは重要なことです。
地球温暖化の影響からか、昨今は暖冬の日本ですが
寒くないからといって、喜んでばかりもいられません。
突然、頭が痛くなったり、急に、腰や膝にきたり
考えもしなかったような現象が出てきた。
こんな時、慌てて同様せず、様子を見てみましょう。
単なる疲れによる場合があるからです。
もちろん、急性で突然倒れたとか
意識をなくしたという緊急の場合ではありません。
立ち話、寄り合い話などでの会話。
「最近、腰が痛いんだよねえ」
「さっき、ちょっと頭へんでさあ」
「今、風邪気味でね」
などなど、普段、何気なく平然と話している場合のことです。
自然を見てみると、例えば、冬眠動物、熊やカエル、へびなどは
冬眠せずに人目につくことが多くなりました。
冬の季節、冬眠動物は寝て体を休めなくてはいけません。
体を充分休めて、春からの次のシーズンに備えます。
ですが、休む時に休んでいない訳で、いずれ疲れが出てきます。
動物独特の体内時計が壊れ、調子が悪くなります。
場合によっては、耐えられず、死ぬこともあるでしょう。
人間も動物ですから、同じです。
急に体調が悪くなったりするのは自然の影響からくることもあります。
逆に言えば、自然がおかしいのだから、人間もおかしくなって当たり前。
ですから、自然は大切だ、温暖化はいけないという話にもなってくるのです。
少しくらい調子が悪いからといって、大げさに考えず
様子をみることも大切になってきます。
単なる疲れだったというのはよくあることです。
何でも病気として重く考えるのではなく
大丈夫だという軽い気持ちを持つのも大切です。
自然に悪くなったのであれば
自然に元に戻る場合もあります。
病は気からというのもあります
気持ちで負けてはいけません。
(つづく)
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第一節 東洋医学とは その3