経絡治療ですが
経絡を治療するから経絡治療です
では経絡の何を治療するのでしょうか?
経絡の中には何があるか
経絡の中には気血水が流れています
それを治療するのでしょうか?
経絡治療を標榜している流派では
肝虚証、腎虚証、脾虚証、肺虚証で治療しますが
経穴は決まっていることが多いです
経穴が決まっているのに
気血水のそれぞれに対応できるのでしょうか?
肝臓は血を支配します
腎臓は精を支配します
脾臓は栄養を支配します
肺臓は呼吸を支配します
それとの関係はどうなっているのでしょうか?
鍼汪会の考え
鍼汪会では病気の陰陽虚実を
補瀉して治療するという考え方をします
例えば邪気の虚実で病気になった時ですと
虚邪賊風になります
肉体が病んで少しの邪気にも冒されるのを虚邪といいます
邪気が強くて肉体に入られるのを賊風といいます
例えば経絡の虚実で病気になった時ですと
是動病と所生病になります
是動病は経絡が邪気に冒された
所生病は経絡の正気が傷れた
となります
その虚実の治療に経絡(五臓と五行穴)を使うので
経絡治療というのだ、と鍼汪会では解釈します
虚実の治療の法則に
例えば難経69難を使うのです
69難は一つの考え方にすぎません
井上恵理先生の考えを推測する
井上先生の講義を記述した
南北医方大成論から井上先生の考えを推察しますと
やはり陰陽虚実を重視されていました
ところが今の鍼灸界は
その病気は五臓でいえばどれなのか
五臓がどうやって病気になったか
という考えで治療している経絡治療家が多いと思います
学問に基づいた治療とは
病気の分析をして
治療をするのですから正確に分析したいですね
徳田漢方はり院 徳田和則