2月26日の定例研究会は問診の二回目です
- 先生の講義の概略
- 徳田の補足の順番で解説しています
食欲あるかどうかを問う
鍼して、鍼をする前より食欲があれば治りがいいですよね
病人っていうのは機嫌が悪く入ってくるのが病人ですよ。
だから最初から機嫌よく入って来たらそりゃ、もう、お客さんなんだ。
自分が具合が悪い時に機嫌がいいわけないじゃないですか。
食欲について、補足
患者さんにおこなった治療が効いたかどうかは
患者さんが知る前に術者が知りたいですよね
その方法を解説してくださっています
- 機嫌が良くなったかどうか
- 食欲が出たかどうか
患者さんがまだ治療してほしいといっても
食欲、感情が回復していたら
治療は成功したということです
大小便を問う
大小便っていうのは、大便っていうのは消化伝導の府ですから
食事をして大便がどんと出て行けば血脉の中の濁っているのが取れるんですね。
そうすると肝胆の生理の機能は回復するんです。
小水が出なければ、腎・膀胱と三焦が壊れるんですよ。
身体全体が怠いんですね
大小便について、補足
飲食物の内容が患者さん自身にとって
合っているかどうかは大小便でみます
大小便の具合が悪い時の区分ですが
- した後気持ちよければ食べたものが悪かった
- した後気持ち悪ければ体調が悪い
で大きく分ければ良いと思います
睡眠を問う
睡眠っていうのは大体、60歳前後からは夜中に2,3回起きますからね。
一回行っても後、寝られない人がいる。
それが不眠なんですよ。大多数の人は何回行っても
トイレ行って帰って来たらすぐ寝られるんですから。
これは普通なんですよ。
不快感っていうのは、どこが悪いか分かんないっていうのが
正しい気、「正気」の疲労の始まりなんですよ。
睡眠についての補足
トイレに起きるというのは
膀胱や津液の病と見がちですが
単純に眠る能力がおちていると見ることもできます
人間は耳まで寝ていると熟睡できています
耳は腎臓ですから、先天的な能力まで
全て寝ていれば熟睡です
不眠の人は耳まで眠ることができません
ですから指導としては
肝臓は眠るように指導します
肝臓は目をつぶって横になっていれば寝ています
最低限、肝臓が寝ていれば睡眠と言えます
全体を通して、徳田の補足
問診ですから患者さんに問うて診断したいのですが
当会では問診は診断の材料ではありません
診断は八綱理論でします
問診は裏付け捜査のようなもので
診断したことに対して、間違っていないことを確認する作業になります
問うて診断しない
このことがわからないかり
「この病気はこの診断」
「この病気はこのツボ」
というところから離れられません
治療に陰陽五行学説を使えません
この症状は肺虚証、この症状は肝虚証
ではいけません
追伸
2月26日は私たちの師匠である
二階堂宜教先生のお誕生日でした
昭和九年の2月26日生まれです
昭和の2,26事件は昭和11年ですから
2年後のはなしですね