用語集

東洋医学の基礎単語を
解説させていただいています

陰陽

相対する二つの事象を一つにまとめて把握したのが陰陽です

治療の中では上下、左右、前後、表裏、寒熱、虚実などを使ってを診断治療します

一つの事物があったらその反対側の側面を同時に考えて実行するのが陰陽の目的だと思います

陰陽に分けられるものは無限にあります
対峙していれば陰陽関係です
複雑なものを単純に考えて応用したいときに便利です

五行

木火土金水

木→植物でいうと春の新芽です、柔らかく伸びやかで発生を意味します

火→植物でいうと夏の成長です、燃えて、上に上に伸びていきます

土→植物にとって土は栄養を意味します、転じて豊満な事を指します

金→収穫を意味します、余分なものをそぎ落として落葉していきます

水→貯蔵を意味します、冬の寒さに耐えるように、じっとして静かです

これらは代名詞です
this thatなどと同じです
木火土金水の中から2つをとると、関係性は決まっていて相生関係と相剋関係があります
相生とはお互いに生んだり生まれたりする関係で
相剋関係とはお互いに支配したり支配されたりする関係です

this thatは差すそのものがあるように
木火土金水も具体的な実物があります
五行の色体表を参考に実際の事物を五行に分けて治療や診断に利用しています

色体表

五行を具体的な事物に当てはめる時に使う表です

五行のうちどの性質を持つのか
簡単にわかりますので
臨床家は必ず覚えてください

経絡

経脈と絡脈の総称で故井上恵理先生の造語です

ツボをタテに結んだ線が経絡です

経絡は河や道路の様なものでその中を気血水が流れます

六蔵六腑の12本あり
正経十二経脈あるいは十二正経と呼ばれます
正経に対して奇経と呼ばれる経脈があり奇経は8本あります
奇経は十二正経のバイパス路の役割をはたしています

経絡は正経は12本ありますがそれぞれは絡脈で繋がっていますので一つの輪になっています

経穴

ツボの事で経脈の中にあるから経穴と呼ばれます
経脈上にないものは奇穴と呼ばれます

五臓

肝臓心臓脾臓肺臓腎臓の事で
脾臓以外は現代医学と対応させても大丈夫ですが
脾臓は現代医学でいう脾臓でなくあえて対応させると膵臓です

あえてといったのには理由があります

東洋医学全般に言えることですが
現代医学では何と対応するのか?
という事を考えると東洋医学の習得を遅らせると思います

東洋医学が東洋哲学が根本にあるので
西洋哲学やキリスト教の思想の上に成立している現代医学とは
モノの見方考え方か全然ちがいます
(どちらが良いとかは無いです)

脾臓は現代医学では膵臓だという意見が正解だとは思いますが
現代医学とか何言ってるの?
が徳田漢方はり院的には正解だと思っています(笑)

六腑

胆のう小腸胃大腸膀胱三焦の六腑です
飲食物を消化吸収して五臓にわたします
飲食物は気血栄衛になります

気血水

気血津液
気血栄衛

中身は皆同じで
経絡の中を流れている中身の事です
飲食物からひぞうや六腑て作られています
身体を栄養し外部から身を守るもとになります

四診法

東洋医学では術者の診断法は
望診、聞診、問診、切診の
4つに分けます

望診は目で見て診断します

聞診は耳で聞いて診断します

問診は患者さんに聞いて診断します

切診は患者さんに触れて診断します

中国古典医学

黄帝内経
素問
霊枢
難経

東洋医学では中国古典に書かれている内容を分析して現代に活かす治療をしています

古くて現代まで脈々と受け継がれているものが有用であるという考え方です

なぜ古いものが良いかというと
2000年の歳月の間には
たくさんの医学の達人たちが
時代を超えてこの素問、霊枢、難経をもとにした医療をなさっていました
私はその事実を尊重したいと思っています

  • この記事を書いた人

徳田漢方はり院- 徳田和則

先代から受け継いだ伝統鍼灸を次世代に伝えたいと思っています

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