患者さんが明るくなられたら、治っている

患者さんの治療がうまくいったがどうか?

この心配をクリアできたら
壁を超えたといっていいでしょう

結論から言うと
患者さんの様子が明るくなられて
体の動きが軽やかになられたら
治療は大成功です

主訴が取れてなくても
いずれ取れます

治ったがどうか不安で色々余計なことをする

主訴が取れてないと
治ったがどうか不安で色々余計なことをします

その不安は患者さんに見抜かれています

だって患者さんはよくわからない院だけど
どんな先生かもわからない、怖いところに
真剣白刃で院に来院され
どんな治療をされるのか、じーっと観察なさってます

先生がうろたえてるかどうかは
一発で見抜きます

人間の体がどう言う順番で治っていくのかを知ることが
不安をなくす手段だと思います

本当の原因をとる治療をするとどうなるか?

本当の原因をとる治療を本治法といいます

例えば頭痛の治療をする時
肩、首、背中のコリが原因の頭痛なら
コリを取れば頭痛は少しずつおさまるでしょう

ですから、まだ痛いと患者さんに言われても
コリが取れていると確信できれば
大丈夫です!と言えます

その自信が患者さんに伝わって
もう少し通ってみよう
となります

コリのない頭痛の患者さんがきたらどうするか?

ですが、頭痛には血脈の汚れの頭痛もあります
いわゆる二日酔いの頭痛ですね
呼吸が浅くなったり、便秘などで排泄が弱いと
血が汚れて頭痛になります

ですから本治法の鍼灸師の考え方は
主訴に関係なく
患者さんの体を診察することです

診察するには学問が必要、でもいますぐ治ったか知りたい

患者さんの本当の病因を知り
診断が上手くなるためには
東洋医学の勉強が必要です

ですから時間がかかりますが
いますぐ治ったか知る方法が一つあります

それが今回のタイトルの
「患者さんが明るくなられたら、治っている」

患者さんの様子が明るくなられて
体の動きが軽やかになられたら
治療は大成功です

患者さんの意識は主訴に向かっています
患者さんの無意識を見ることです

患者さんの体が楽になれば
無意識的な部分が教えてくれます

楽になれば機嫌が良くなって
動作が軽やかになります

そうしたら治療家は安心していられます

もし、治療が終わっても
不機嫌な場合、まだ本治法としては
治療が不十分な可能性が高いです

その時は患者さんに
治るまでもう少し時間がかかります
とお伝えしましょう

患者さんの体力、氣血栄衛が少ない時は
治療に時間がかかります

そのことがわかっていると
患者さんは安心します

まとめ

一言で言うと
患者さんに振り回されない治療家になることです

患者さんの本当の状態をわかるようになることです

  • この記事を書いた人

徳田漢方はり院- 徳田和則

先代から受け継いだ伝統鍼灸を次世代に伝えたいと思っています

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