氣とは何か? その1 東洋医学で考える

東洋医学で氣とは物の動力源のことです

東洋医学では動いているけど見えないものを氣といいます

  1. ものが動いている→氣があるから動く
  2. ものが動いていない、生きていない→氣がない

と考えます

氣とは分析法、最初に現代医学の分析法について

腕について、腕が何故動いているのか?という問いに現代医学では

神経があって、血流があって
酸素があって、、、

など説明はいくらでもできます
詳しく調べれば調べるほどよい
というのが現代医学のスタンスです

ですから新しい研究、新しい治療がよい
となります

東洋医学の分析法

一言で氣があるから腕は動く
と説明するのが東洋医学です

これは医学としてはとても便利な氣の使い方なのです

具体的に説明します

腕が痛い患者さんの原因を氣で説明すると

腕が痛いという主訴をお持ちのとき

  1. 腕を動かして痛いときは、氣の病
  2. 腕を動かさないで、じっとして痛いときは、氣以外の病

と分けるととても便利です

  • 動力源の病なのか?
  • 腕の物質の病なのか?

と、簡単に分けることができるからです

治療する対象を間違えにくくするために
氣という考えを使います

氣という考え方を医学に導入する理由は以上です

氣はあやしい? 見えないものだからあやしい

普段何気なく使っている「氣」という言葉
あやしいイメージもあります
「元気」「根気」「勇気」「勝気」などいろいろあります

これらの言葉はあやしくないですが

  • 氣を使って治療
  • 氣が悪いから体調が悪い
  • この住宅は氣の流れがよい

などどいうと一気にウサンくさいですね

なぜウサンくさいのかですが
よくわからない、定義がない
からだとと思います

わからないものをわからないとして理解する勇気

正体がわからないものをわからないまま理解しようとするのが「氣」という概念だと思います

人間の体はブラックボックスです
言い方を変えると、超複雑系です
動的平衡ともいいます

何兆個もの細胞が複雑なネットワークを結びながら、一つの目標に向かってすすみます

自己保存という目的です

自己保存という一つの目標は単純なようで
何兆個全てが保存できるわけではありません
殺される個体がありながら全体は生きる
という矛盾も沢山あります

超複雑なことを全部理解して
矛盾を解くのが現代医学です
いまだにできていないことが多いと思っています

大雑把に理解する

でも目的に対して正確に
間違いなく理解するための
道具が「氣」という概念だと思っています

腕を動かして痛い→腕の氣が悪い
と理解するだけで治療にとても有効です

ただ、氣を医学に導入して正確に理解することためには
もう少し知らなければならないことがあります

次回は
氣と陰陽と五行の関係についてです

  • この記事を書いた人

徳田漢方はり院- 徳田和則

先代から受け継いだ伝統鍼灸を次世代に伝えたいと思っています

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