東洋医学で氣とは物の動力源のことです
東洋医学では動いているけど見えないものを氣といいます
- ものが動いている→氣があるから動く
- ものが動いていない、生きていない→氣がない
と考えます
氣とは分析法、最初に現代医学の分析法について
腕について、腕が何故動いているのか?という問いに現代医学では
神経があって、血流があって
酸素があって、、、
など説明はいくらでもできます
詳しく調べれば調べるほどよい
というのが現代医学のスタンスです
ですから新しい研究、新しい治療がよい
となります
東洋医学の分析法
一言で氣があるから腕は動く
と説明するのが東洋医学です
これは医学としてはとても便利な氣の使い方なのです
具体的に説明します
腕が痛い患者さんの原因を氣で説明すると
腕が痛いという主訴をお持ちのとき
- 腕を動かして痛いときは、氣の病
- 腕を動かさないで、じっとして痛いときは、氣以外の病
と分けるととても便利です
- 動力源の病なのか?
- 腕の物質の病なのか?
と、簡単に分けることができるからです
治療する対象を間違えにくくするために
氣という考えを使います
氣という考え方を医学に導入する理由は以上です
氣はあやしい? 見えないものだからあやしい
普段何気なく使っている「氣」という言葉
あやしいイメージもあります
「元気」「根気」「勇気」「勝気」などいろいろあります
これらの言葉はあやしくないですが
- 氣を使って治療
- 氣が悪いから体調が悪い
- この住宅は氣の流れがよい
などどいうと一気にウサンくさいですね
なぜウサンくさいのかですが
よくわからない、定義がない
からだとと思います
わからないものをわからないとして理解する勇気
正体がわからないものをわからないまま理解しようとするのが「氣」という概念だと思います
人間の体はブラックボックスです
言い方を変えると、超複雑系です
動的平衡ともいいます
何兆個もの細胞が複雑なネットワークを結びながら、一つの目標に向かってすすみます
自己保存という目的です
自己保存という一つの目標は単純なようで
何兆個全てが保存できるわけではありません
殺される個体がありながら全体は生きる
という矛盾も沢山あります
超複雑なことを全部理解して
矛盾を解くのが現代医学です
いまだにできていないことが多いと思っています
大雑把に理解する
でも目的に対して正確に
間違いなく理解するための
道具が「氣」という概念だと思っています
腕を動かして痛い→腕の氣が悪い
と理解するだけで治療にとても有効です
ただ、氣を医学に導入して正確に理解することためには
もう少し知らなければならないことがあります
次回は
氣と陰陽と五行の関係についてです