「なぜ吐き気が起こるのか?」身体の“浄化”を上手にサポートする

1.つわりは“身体をきれいにする”ための正常反応

妊娠初期のつわりは、吐き気や食欲不振、においに敏感になるなど、多彩な症状が現れます。長く続くと「身体がおかしくなってしまったのでは…」と心配になる方も多いでしょう。
ですが、つわりは悪いものではなく 「赤ちゃんが育つ準備として、身体の中をきれいにしよう」 というサインとも考えられます。

1-1.東洋医学の視点:吐き気は“呼吸の問題(排出)

東洋医学では、呼吸のうち“吐く機能が十分に働いていないときに吐き気が生じるとされています。
身体に溜まった不要物を外に出しきれない状態が続くと、吐き気という形でSOSを発するのです。

1-2.吐き気を止めるよりも“身体を浄化”する発想

「つわりがつらいから何とか止めたい!」と思うのは当然ですが、無理に抑え込むと、身体が排出したがっている毒素や老廃物が残ってしまう恐れも。
むしろ身体をきれいにしてあげることが、つわりを根本から和らげる近道です。

2.つわりを引き起こす要因とは?

つわりは妊娠特有のホルモン変化によるところが大きいといわれますが、「身体を濁らせる要因」が加わると悪化する場合もあります。たとえば、以下のような原因が考えられます。

  • 古い食材・古い油
    酸化した油や、冷蔵庫に長く放置して酸化した食材は、体内で活性酸素を増やし、身体の負担に。妊娠中は特に敏感になるため、台所仕事そのものが吐き気の原因になる方もいます。

  • ストレスや呼吸の浅さ
    緊張が強いと呼吸が浅くなり、身体から“余分なもの”を十分に吐き出せません。

  • 便秘・腸内環境の悪化
    腸に滞った老廃物が毒素を再吸収し、肝臓に負担をかけることで吐き気につながりやすくなります。

2-1.東洋医学での肝臓の働きとつわりの関係

東洋医学では、妊娠・出産には母体の肝臓の力が深く関わると考えます。
肝臓は解毒を担当する臓器です。身体の中が汚れているとき妊娠すると、肝臓が妊娠と解毒の両方を担当しなければならず、負担が大きいです。
肝臓の負担を減らすため、体をキレイにしようとして吐き気=つわりが出やすいのです。

3.日常生活でつわりを軽減するためのポイント

3-1.夜11時~午前3時は肝臓を休める時間

東洋医学では、肝臓の働きが最も活発になるのは夜11時~午前3時とされています。
この時間にしっかり眠ることで、肝臓が十分に休息し、体内の浄化がスムーズに行われます。もし眠れなくても、目を閉じて横になるだけでも肝臓を助けることにつながります。

3-2.目を使いすぎない

肝臓は“目”とも強く関連しているため、長時間の読書やパソコン、スマホの使用は肝臓を酷使する原因に。出産後に「目を使いすぎると産後うつになりやすい」と昔はいわれていました。
目の疲労は肝臓の疲労に直結すると考えられています。

3-3.重いものを持たない

重いものを持ち上げる動作は、意外にも肝臓の力を多く使います。妊娠中はなるべく負荷を減らし、家事や仕事を周りに手伝ってもらうなど工夫しながら、肝臓の疲れを最小限に抑えてあげましょう。

3-4.古い油・酸化食品を避け、梅干しなどの抗酸化食材を

古くなった油は、身体の中で酸化ストレスを増大させます。梅干しのように抗酸化作用のある食材は肝臓の働きを助けるとされ、つわりの緩和に役立つ場合があります。料理に使う油は新鮮なものに替え、適度に換気しながら調理すると吐き気を軽減しやすくなります。

4.鍼灸治療によるつわり対策

4-1.肝臓サポートと“経絡の流れ”を整える施術

徳田漢方はり院では、妊娠中の方に対して肝臓をサポートし、全身の流れを調整する鍼灸治療を行っています。無理に吐き気を抑え込むのではなく、身体の排出力を高めてスムーズに不要物を排出できるよう導くことを目指します。

4-2.自宅でできるお灸ケア:裏内庭(うらないてい)

妊娠中のつわりには、**“解毒”のツボとして裏内庭**がよく使われます。市販のせんねん灸などを1~3回程度、心地よい温かさを感じる範囲で繰り返すと、体内の余分なものを排出する手助けになるでしょう。

解毒のツボである裏内庭の場所ですが、足の人差し指を曲げて足裏にあたるポイントです。

せんねん灸を使って試されるのが良いと思います

5.まとめ:つわりを「抑える」より「導く」発想へ

  • つわりは正常な反応:赤ちゃんを迎える前に、不要物を排出しようとする身体のシグナル

  • 身体を浄化する生活習慣:夜更かしをやめ、目の使いすぎや重いものを持つことを控え、古い油や食品添加物を避けるなどの工夫で、つわりが軽くなる可能性があります

  • 鍼灸で肝臓と経絡をケア:吐き気の原因を根本から整え、自己治癒力を高めるアプローチが可能

  • お灸によるセルフケア:裏内庭や三陰交などのツボを丁寧に温めることで、身体が求める排出をスムーズにサポート

つらいつわりに悩まされる時期は、赤ちゃんの成長に向けて大きく身体が変化している証拠でもあります。しっかりと浄化の手助けをし、負担を減らしてあげることで、妊娠期を少しでも穏やかに過ごせるようにしましょう。当院では、妊娠中の不安や症状を東洋医学の視点から丁寧にサポートしております。お気軽にご相談ください。