頭痛を分類すると
「緊張型頭痛」、「偏頭痛」、「群発頭痛」の
3つに分類できます

  • スマホによる目の使いすぎ
  • 仕事で一日中パソコンを使う

などで
肩、首、背中の負担で頭痛が起こる場合は
「緊張型頭痛」といいます

  • こめかみがズキズキ
  • 目の奥がつらい、吐き気もある

などの場合「偏頭痛」といいます

一見同じように見えますが
原因が違いますので対処法も違ってきます

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このページでは頭痛について
西洋医学と東洋医学の両面から
ご説明したいと思います

頭痛の分類

頭痛の原因や症状ですが、一般的な分類は3つです

  1. 偏頭痛
  2. 群発頭痛
  3. 筋緊張型頭痛

それぞれみていきましょう

1、偏頭痛

頭の中の血管が拡張し
その周囲が炎症を起こして痛みます

偏頭痛の症状としては

  • 脈と一緒にズキンズキンと痛む
  • 頭の片側が痛むことが多い
  • 頭痛発作時に、吐き気や、嘔吐を伴うことがある
  • 頭痛発作時に、強い光や大きな音、不快な臭いで頭痛が悪化する
  • 明け方から目覚め時に頭痛を感じる事が多い
  • 頭痛の強い部分を手で押さえると、その間は痛みが和らぐ

偏頭痛は片頭痛と称される事もありますが
片側だけとは決まっていません

血管拡張に伴う症状が偏頭痛の特徴です

東洋医学での偏頭痛の原因

偏頭痛について
東洋医学の考えでは、血脉のにごりと考えます

カラダが汚れる原因は
排泄不足です

身体のヨゴレを排泄するルートですが、大きくは

  1. 呼吸で吐く
  2. 大小便
  3. 皮膚から排出

の三つがあります

どれかがとどこおるとカラダの血脈が「にごり」ます

偏頭痛で吐き気もあるという場合
上に書いた1の呼吸が浅くなっているからです

呼吸のうち、はく方が足りないので
吐き気が出ます

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2の大小便で問題なのは便秘です
便秘になると頭痛がする方が多いです

「にごり」とは汚れているということです
ですから身体をキレイにするとよいでしょう

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3の皮膚から排出ですが
これは便秘、呼吸が浅くなるなど
ヨゴレを排出しきれないときにおこります

皮膚がガサガサになったり
吹き出物が出てきたりしているときは
偏頭痛になりやすいと東洋医学では考えます

呼吸や腸内環境に気をつけましょう

次は治療についてです

偏頭痛の東洋医学的治療

治療ですが

  1. にごるものをカラダに入れない
  2. 呼吸、大小便など、排出能力をあげる
  3. カラダをキレイにする臓腑の力を借りる

などがあります

1のカラダをよごすものを入れないというのは
具体的には飲食物です

コンビニ弁当、保存料を含む加工食品
酸化した油
多すぎる砂糖、人工甘味料

などの飲食物がカラダを汚します

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2の呼吸ですが
過度な興奮、普段とは違う環境、ストレス
などは呼吸を浅くしやすいです

特に上半身が緊張すると
呼吸が浅くなりがちです

下半身を動かす運動をすると
上半身がリラックスできます

一番よい運動は歩くことでしょう
何も考えないで散歩なさるとよいかと思います

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3の身体をキレイにする臓器ですが
東洋医学では肝臓と胆のうと考えています

東洋医学の治療で、肝臓と胆のうの調節ができると頭痛の治療になります

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もう少し詳しく、陰陽五行で説明します

陰陽五行学説(木火土金水)で
肝臓と胆のうは「木」です

木は季節では春ですので
偏頭痛は春に発病しやすいです
また、春に治しやすいともいえます

次は群発頭痛です

2、群発頭痛について

ある一定期間、毎日のように頭痛が続きます

多くの場合1~2ヶ月間ですが
年に1~2回のこともあります

目の奥をえぐられるような激しい痛みが特徴です

群発期間は毎日のように起こるので
いつ起こるのかという不安感に悩まされます

原因ははっきりしていませんが
血管の拡張が引き金となっているようです

群発頭痛の特徴は

  • 男性に多い
  • 片側の目の奥が痛む
  • 毎日同じ時間に1~2時間起こる 特に夜中や明け方(午前2時、4時など)
  • 痛む側だけ涙や目の充血、鼻水などの自律神経症状をともなう

となります

東洋医学での群発頭痛は偏頭痛と同じアプローチ

東洋医学ではコチラも偏頭痛と同じく
血脈の濁りであることが多いです

東洋医学で「目」は肝臓が支配します

身体の解毒をつかざどる
肝臓と胆のうに負担がかかっているのかもしれません

偏頭痛のところで書きましたように
呼吸、大小便などが
にごりの原因です

次は緊張型頭痛です

3、緊張型頭痛について

肩こりや首のこりからくる頭痛です

無理な姿勢の維持や長時間のパソコンの使用などによって
頭から肩にかけての筋肉が緊張し血流が悪くなり
肩や頚のこりが頭蓋骨まで達して起きる頭痛です

治療には肩こりや頚のコリに対するアプローチが必要です

緊張型頭痛に対して、東洋医学では経絡の滞りを取る

緊張して硬くなっている筋肉を和らげると頭痛は取れますが
東洋医学の鍼灸治療では「経絡の流れ」を考えて治療します

経絡とはカラダの中の気血水の道路です
カラダの中に流れる川のようなものです

川が12本流れています
そのうち、頭痛に関係するのは主に3本です

その3本はどういう性質をもつ経絡なのでしょう?

次は、痛い部位別の
東洋医学での原因分類です

頭痛がする部位での東洋医学的分類

東洋医学では頭痛を痛みの位置から大きく3つに分類しています

経絡での分類では

  • 太陽経
  • 首から後頭部にかけての痛み

  • 陽明経
  • おでこや前頭部の痛み

  • 少陽経
  • こめかみ、側頭部の痛み

に分けられます

それぞれみていきましょう

後ろの頭痛(太陽経)の原因は邪気の侵入

太陽病の頭痛は背中や首から邪気が入ってきて
出て行かないことで痛みます

精神的、肉体的に疲労している時には
身体に邪気を受けやすいです

邪気の種類は寒邪が多く
最初はなんでもない風邪症状が原因であることもあります

風邪が治りきらないで頭痛になることもあります

精神的、肉体的疲労や風邪症状が治ったと思っても
邪気が出て行ってない時は
背中や首にとどまって頭痛を誘発します

おでこ(陽明経)の頭痛は胃腸の不調が原因

胃腸が冷えたり暴飲暴食などで
胃腸の機能が低下すると
陽明病になります

おでこや前頭部の痛みがある場合は
飲食を適切なものにするとよいと思います

こめかみ(少陽経)の頭痛は身体の中のにごりが原因

体の中がにごってくると少陽病で側頭部に頭痛がおこります

東洋医学では肝臓や胆のうが身体の解毒を担っています
解毒作用をこえるにごりがあるとき
側頭部が傷んできます

身体をにごらせる代表的なものとしては

食品添加物、西洋薬、農薬、食品添加物
トランス脂肪酸、砂糖と甘味料、遺伝子組み換え食品

などでしょうか

これらの摂り過ぎには注意してください

その場しのぎの鎮痛剤は身体をにごらせます
長い目で見ると悪循環です

経絡の頭痛を東洋医学で治療する

頭痛は経絡で分けると
太陽経、陽明経、少陽経からはじまります

風邪の予防や、胃腸を大事に、質のよい飲食物を摂るなどで治療になります
鍼灸治療もそれを補佐する治療をします

さらに何ヶ月も経過した慢性の頭痛になると
上記のような治療だけでは治りません

五臓六腑と経絡の強化で体質改善を

何ヶ月も経過した慢性の頭痛では
原因を取り除く治療と同時に
頭痛になりにくい身体作りをしなければなりません

呼吸を整えて、身体をリラックスさせ
内蔵をゆるめて、飲食物の吸収をよくするなどです

五臓六腑と経絡の強化を中心にした治療を進めていきます

関連リンク

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