
最初は「まあ、大丈夫でしょう」と言われていた。それなのに、ある日突然「戻らなければ帝王切開ですよ」と期限を区切られた。
頭が真っ白なまま、この記事にたどり着いた方もいると思います。
逆子は、あなたのせいではありません
逆子で来院される方の体には、共通した特徴があります。お腹、とくに下腹部が硬いのです。週数のわりにお腹が前に出ていない方も多くいます。
体が冷えたり、疲れがたまったりすると、お腹は硬くなります。硬いお腹の中は、赤ちゃんにとって回りにくい環境です。
つまり逆子は、がんばりすぎた体からのサインでもあります。あなたの努力が足りなかったわけではありません。
治療のあと、硬かった下腹部がふかふかと柔らかくなってくることがあります。そうなると、赤ちゃんは自然に回りやすくなります。
「早め」に始めるほど、戻りやすくなります
当院での改善率の目安です。
- 30週までに開始 —— 約90%以上
- 30〜31週 —— 80%
- 32〜33週 —— 70%
- 34〜35週 —— 40〜50%前後
赤ちゃんが大きくなるほど、回るためのスペースは少なくなります。「自然に戻るかも」と待つより、早く始めるほうが有利です。
健診では最初、「まあ大丈夫でしょう」と言われることが多いようです。ところが週数が進むと、急に手術の期限を区切られる。そこで初めて慌ててしまう方が、とても多いのです。
34週を過ぎていても、できることはあります
遅い週数からでも、ぎりぎりで戻った方はたくさんいます。
とくに、首・肩・背中・腰の疲れが強い方。その疲れを治療でゆるめると、間際でも戻ることが多いのです。
一方で、へその緒の位置など、赤ちゃん側の事情で戻りにくいこともあります。それはお母さんの努力とは関係のないことです。
今日からできるお灸 —— 三陰交(さんいんこう)
自宅でできるケアを、1つだけ紹介します。三陰交というツボへのお灸です。
場所は、内くるぶしのいちばん高いところから指4本分上。すねの骨のうしろ側のきわです。
「せんねん灸」などの貼るタイプのお灸を、1回に1〜3個。少しでも温かさを感じたら、その日はもう十分です。
- 回数は1日1回まで
- 刺激に敏感な方は、最初は1日おきで
- お腹が大きくて届きにくいときは、ご家族にお願いを
- 小さいお子さんがそばにいるときは、火傷に注意
お灸のあと、赤ちゃんがよく動くことがあります。心地よさに反応していると考えられますので、心配しすぎなくて大丈夫です。
ツボの場所がわからないまま、がんばらなくて大丈夫です。迷ったらLINEで聞いてください。
当院の鍼灸でできること
お腹に鍼はしません。手足・腰・後頭部のツボを使って、子宮への血流をよくし、体の冷えと硬さをゆるめます。
施術では、まず、手足のツボを使って、妊娠出産に必要な五臓六腑の調節をします。
そのあと、毛布を重ねてお腹に負担がかからないようにして、うつぶせになっていただきます。硬くなった骨盤まわりと背中をゆるめるためです。時間は10〜12分ほど。最後に三陰交と至陰(しいん・足の小指にあるツボ)にお灸をします。
鍼もお灸も、赤ちゃんに直接何かをするものではありません。お母さんの体を整えて、赤ちゃんが回りやすい環境をつくる。それがこの治療の考え方です。
通院の目安は週2〜3回。開始が遅い場合は、手術を判断する期限の日に合わせて、集中的に治療します。平均3〜5回で戻る方が多く、1回で戻る方もいます。
健診で「戻りましたね」と確認できたら、治療は終了です。その後は安産のために、自宅でのお灸を続けることをおすすめしています。
病院の指導と併用できますか?
できます。逆子体操など、病院で指導されたことと並行してかまいません。
「これも試していい?」という疑問があれば、そのつど私も一緒に考えます。
不安なときは、そのままLINEしてください
「自然に産みたい」。きっと、そう思っていらっしゃると思います。
でも、何をしていいかわからない。そんなときは、わからないまま、LINEでメッセージをください。うまく説明できなくても大丈夫です。
私は東洋医学を通して、自然が人の体に与える影響をずっと勉強してきました。あなたの疑問に、私なりの答えをお返しできると思います。
