「根本治療とは?|なぜ、その不調はくり返すのか」
マッサージや薬でその場は楽になるのに、数日たつと元どおり。 「もう体質だから仕方ない」と、あきらめかけていませんか。
不調がくり返すのには、理由があります。 このページでは、東洋医学の「根本治療」という考え方を、できるだけわかりやすくご紹介します。

症状は「結果」、体質は「根」
肩こり、頭痛、めまい、眠れない — —。 東洋医学では、こうした症状を木にたとえるなら「枝葉」と考えます。
枝葉だけを切っても、根が弱ったままなら、また同じところに症状が現れます。 反対に、根が元気を取り戻せば、木は自分の力で健やかな枝葉を茂らせていきます。
症状という「結果」だけでなく、それを生み出している体質という「根」に働きかける。 これが、東洋医学の根本治療の考え方です。
同じ症状でも、原因は人によってまったく違います
たとえば「足のむくみ」。同じむくみでも、東洋医学ではこんなふうに原因を分けて考えます。
「脾臓(ひ)」の弱りからくるむくみ
飲食物の消化吸収と、水分をさばく働きを担う「脾」が疲れているタイプです。
- 食後に強い眠気がくる
- 胃もたれしやすい、食欲にムラがある
- 体が重だるい、軟便ぎみ
こんなサインを伴うことが多いむくみです。
「腎臓(じん)」の弱りからくるむくみ
体の水をつかさどる「腎」の力が落ちているタイプです。
- 夕方になると足がむくむ
- 下半身が冷える
- 夜中にトイレで目が覚める、腰が重い
同じ「むくみ」という症状でも、脾を助ける治療と、腎を補う治療とでは、使うツボも鍼の当て方もまったく違います。
だから、症状だけを追いかけても、なかなか変わらないのです。 「どの根が弱っているのか」を見極めることが、根本治療の出発点になります。
※東洋医学でいう「脾」「腎」は、解剖学の脾臓・腎臓そのものではなく、体の働きのまとまりを指す言葉です。
人にはそれぞれ、生まれ持った体質があります
同じ生活をしていても、むくみやすい人、頭痛が出やすい人、胃にくる人——症状の出方は人それぞれです。その背景には、一人ひとりの生まれ持った体質の違いがあると東洋医学では考えます。
東洋には昔から、人の性質や体質を「陰陽五行」で読み解く知恵があります。
占いでおなじみの九星気学——「一白水星」「二黒土星」などの九つの星も、じつはこの陰陽五行から生まれたもの。一白水星は「水」の性質、二黒土星は「土」の性質を持つとされ、それぞれ体質や気質に傾向があると伝えられてきました。
東洋医学の体質論も、根っこは同じ陰陽五行。占いと医学、入り口は違っても「人はそれぞれ生まれ持った性質がある」という見方を共有している、いわば”きょうだい”のような関係です。
ご自分の星をご存じの方は、初回の問診のときに教えてください。お話のきっかけになるかもしれません。
※当院の治療方針は、占いではなく、脈とお腹の状態(脈診・腹診)から確認した体質にもとづいて決めています。
当院の根本治療|脈とお腹から、あなたの体質を読みます
では、その体質はどうやって見極めるのか。 当院では、古くから伝わる二つの診察法を大切にしています。
脈診(みゃくしん)
手首の脈にそっと触れ、脈の速さ・強さ・深さなどから、いまの体の状態と体質の傾向を読み取ります。
腹診(ふくしん)
お腹にやさしく手を当て、張りや冷え、押したときの反応などから、どの働きが弱っているかを確認します。
この二つを組み合わせて体質を見極めたうえで、その方に合わせた治療を組み立てます。同じ症状の方でも、治療の内容は一人ひとり違います。
体質が整い、筋肉や内臓の緊張がゆるむと、体が本来もっている回復する力(自然治癒力)が働きやすくなると考えられています。当院が目指すのは、症状を一時的におさえることではなく、この力を引き出すことです。

よくあるご質問
Q. 根本治療は、どのくらい通えばいいですか?
A. 症状が続いていた期間や体質によって個人差があります。目安として、はじめは週1回程度の来院をおすすめし、体の変化を確認しながら、少しずつ間隔を空けていくご提案をしています。初回の診察後に、あなたの状態に合わせた見通しをお伝えします。
Q. 対症療法とは何が違うのですか?
A. 対症療法は「いま出ている症状をおさえる」ことを目的とした方法です。根本治療は、症状を生み出している体質に働きかけ、症状が出にくい状態を目指すアプローチです。どちらが良い・悪いではなく、役割が違います。当院では体質へのアプローチを軸にしながら、つらい症状にも配慮して治療します。
Q. 病院の治療や薬と併用できますか?
A. はい、併用いただけます。当院からお薬の中止をお勧めすることはありません。服薬中の方は、問診の際にお薬手帳などをお見せください。気になることがあれば、主治医の先生にもご相談ください。
Q. 自分がどの体質か、教えてもらえますか?
A. はい。初回に問診・脈診・腹診でお体の状態を確認し、「いまのあなたの体で何が起きていると考えられるか」を、言葉でわかりやすくご説明します。ご自分の体質を知ることは、日々の養生にも役立ちます。
くり返す不調は、「体質だから仕方ない」ものではなく、根本から見直せる可能性があります。
「自分の場合はどうなんだろう?」と思われた方は、まずはお気軽にご相談ください。
