病院で検査をしてもどこも悪くない
けど、何か身体の調子が悪い

自律神経失調症と診断されたけど
何をどうしたらよいかわからない、など

このページでは

  1. 自律神経って何?
  2. 自律神経の症状
  3. 東洋医学的治療法

などをわかりやすく書けたらと思います

最初に、現代医学のはなし
後半に、東洋医学のはなしを書きます

長い記事ですので
目次をご参考に
興味のあるところまでジャンプしてみてください

自律神経とは何か?

自律神経とは、わたしたちの意思とは関係なく
自動で動く神経のことです

自動で動いて
自分ではコントロールできない神経のことを
自律神経といいます

たとえば、胃を動かす神経は自律神経です
心臓を動かすのも自律神経です

代謝、消化、循環などは
自律神経が自動的に動いています

難しそうな自律神経ですが
イメージしやすいように、例を書いてみます

環境に変化があったとき、自律神経が働く

外の環境が変化するとき
自動調節してくれるのが自律神経です

わたしたちの周りの環境は、どんどん変化します
無数の変化があります
自分の意思だけでは対応しきれません

暑くなったり、寒くなったり
嫌な上司が来たり
愛する人が来てくれたり、、、

ですから、わたしたちは自動で変化に対応できる
自律神経を持っています

  • 暑くなったら、汗をかきます
  • おいしいものを食べれば、胃は活発にはたらきます
  • 好きな人がきたら、ドキドキします

これらの調節がうまくいかないとき
自律神経失調症といいます

暑くもないのに汗がダラダラ出たり
顔だけ熱くなったり
緊張すると、お腹にガスが溜まったり

などです

自律神経にはアクセルとブレーキがある

自律神経にはアクセル(交感神経)とブレーキ(副交感神経)があり
必要に応じて自動的に切りかわって働くようになっています

興奮する環境にあるときはアクセルの自律神経がはたらきます
落ち着いた環境にいるときブレーキの自律神経がはたらきます

そのバランスが崩れて
自律神経失調症の症状が出ます

検査しても異常なし

内臓の機能が低下しているわけではないので
病院などで検査しても異常が見つからない事が多く
原因不明であることが多いです

自立神経失調症の症状

よくある症状としては

  • 慢性的な疲労、だるさ、めまい、偏頭痛
  • 動悸、ほてり、不眠、便秘、 下痢、微熱
  • 手足のしびれ、口やのどの不快感、頻尿、残尿感

などがあり

また、肉体的な症状だけでなく
精神的な症状が出ることもあります

  • イライラ、不安感、疎外感
  • 落ち込み、やる気が出ない、ゆううつになる
  • 感情の起伏が激しい

自律神経失調症の症状は
周りの方にわかってもらえないことが多く
そのためにますます不安になることもあります

病院などでの治療

治療ではたくさんの症状をおさえるために
いろいろな薬が出ることもあります

今出ている症状を抑えるために
頭痛だと鎮痛剤
不眠だと睡眠薬などが出ます

症状が消えたとしても
原因は治っていないことが多いので
薬をやめると再発することが多いです

対処療法では対処しきれない

対処療法では対処しきれないとき
どうすればよいでしょうか?

東洋医学ではカラダを強くすることを意識します
病気の方に注目するのではなく

病気を治すのは免疫に任せて
ご自身のカラダを強くして
免疫を高めればよいという考え方です

東洋医学での治療

東洋医学の自律神経失調症の治療法ですが
症状、体質、年齢、季節などによりさまざまな調整法があります

最適な治療は個々人によって違います

大きく分けると次のようになります

バランス調整

例えば下半身が冷えるとき
顔がのぼせていることはよくあります

上(頭)がのぼせて、下(足)が冷えているわけですから
上下の陰陽調整ができれば治療できます

手足ともに冷えている場合は上下ではなく
内外の陰陽(内は内蔵)外は手足)の調整になります

皮膚温が高いと同じ気温でも寒く感じます

カラダの中が冷えて、皮膚温だけ高いのは
自律神経の失調で汗腺の調節ができないことが多いです

気血水の流れが良くなれば
カラダの中から温まり
内外の陰陽の調節が可能です

免疫力や体力をつけるために栄養が必要

自律神経失調症の症状のなかでも

カラダがだるい
めまい
食欲不振
などの方は免疫力や体力が必要です

胃腸が弱い人は良い栄養を摂っても消化しきれません
栄養が無ければ上に書いてあるような症状が出ます

食べ物から栄養をより吸収できるよう
胃腸の調子を整えて消化吸収能力が上がると
少しずつ調子がよくなります

こういう症状をお持ちの方は
食べるものにも気を使った方が良いです

具体的には
タンパク質豊富なもの→お肉、お魚
旬のお野菜
などを多く召し上がるとよいでしょう

五臓六腑の調整

慢性症で重い症状の時は
バランス調整や胃腸の調整だけでは
体の奥にある病気の原因には届かないこともあります

その場合、五臓六腑の調整をします

この場合も、同時に食事の内容を質の良い物に変えると
治療の効果が上がるでしょう

呼吸と内臓をリラックスさせる

自律神経失調症をお持ちの方で
特に女性の方は
交感神経が過剰に興奮しておられる方が多いです

そのバランスを調節するには
副交感神経を働かせるのがよいでしょう

具体的には、呼吸が深くなると
副交感神経がよく働きます

はり治療をして
肋骨や肩甲骨の動きが良くなると
深く呼吸できます

呼吸が深くなると全身がリラックスします
内臓もリラックスします

治療して自然にリラックスできるようになれば
気がついたら少しカラダが軽かったり
気がつけば楽であることがわかる感じになります

自律神経失調症ってどの位で治るの?

2,3回では治療効果が出ない場合もあります

慢性的な症状の場合、週2回以上で
2,3ヶ月の治療が必要になる事もあります

関連リンク

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甲状腺(橋本病)の治療   バセドウ病の治療

リウマチの治療